就職の内定が取れた!万歳!次に心配することは何でしょう。新生活に向けてあれこれ必要な費用、もしかしたら目の前の生活費。初給料までちょっと厳しければ、消費者金融でキャッシングを考えるかもしれません。
そこで気になるのが、「就職の内定の時点だと、審査ではどんな評価になるんだろう?」。消費者金融の審査には様々な項目がありますが、その中でも職業や就労形態は大切なポイントになります。
情報不足で申し込むのは不安ですよね。就職内定者のベストなお金の借り方はどのようなものなのでしょうか。
結論の一部を言ってしまうと、「就職内定者でもお金を借りられる可能性がある」ということになります。ただ、確実に借りられる、そして誰もが借りられるわけではないようです。
就職内定者に関しては、審査で以下のようなポイントが重視されます。
最初にチェックされるのは、「正規雇用(正社員、公務員等)であること」です。はっきり言ってしまえば、アルバイトやパートといった非正規雇用での内定は審査通過が難しいでしょう。
借入には返済がつきもので、審査の時には返済能力が重視されます。正規雇用、非正規雇用を見るのもそれが理由です。
正規雇用者の場合、数ヶ月先までの給料を予想しやすいのですが、非正規雇用者は固定給ではないことがほとんどであるため、アクシデントがあった時に返済が滞るのでは?という危惧が持たれてしまうのです。
また、正規雇用としての内定であっても、過去に金融事故を起こし、信用情報機関にその記録がまだ残っているのであれば、やはり審査の通過は難しくなるでしょう。
これは内定者に限らずのことですが、注意しておきたいものです。
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審査に影響があるのは雇用形態だけではありません。内定先である会社の規模も審査材料になります。
世知辛いのですが、やはりお金の世界はシビアなものです。企業の力も審査に反映されます。
経営に問題が起こる可能性が大手よりも高いと言われる中小企業では、内定していたとしても、今後の給料にどう影響が出るか分かりません。それよりは当面、安定した給料を得られる大手の内定者の方が有利になるでしょう。
かと言って、中小企業の内定者全てが審査に通らないわけではありません。詳細な部分は各金融機関、各融資商品ごとの審査基準によります。
借入可能額をコントロールすることや、返済期間の設定などによって、中小企業の内定者でも審査に通過する可能性は充分にあると言えます。
内定者は先々の給料がとりあえず確保されています。しかし、現状で一切の収入がない…という場合、いくら大手企業の内定者でも、審査で難しい顔をされることがあります。
申し込みの時点で無収入という状況だと、「内定先の最初の給料日の前に返済日が来てしまったらどうするの?」という心配が生まれるため、審査では良い顔をされないのです。
学生は就職活動などでアルバイトを辞めてしまっているかもしれませんが、本当に就職するまでは、改めて収入口を確保してからキャッシングの申し込みをした方が良いでしょう。
また、失業給付金を受給していても、キャッシングで返済能力があるとは認められません。
失業給付金を返済に充てれば良いと考えるかもしれませんが、給付金の性質上、認められないことになっています。
失業給付金を受給中で、かつ内定が決まっていたとしても、やはりある程度のアルバイトはしておいた方が良いでしょう。
内定者が申し込みをする時、申込書の記入内容が多少変わることが多くなっています。既に勤続している社会人であれば簡単に済む記入でも、内定者の場合には少々注意しなければいけません。
これは消費者金融(あるいは銀行、信販会社信販会社)によって違う点もありますが、平均的な内容としてはこうなっています。申込書には基本的に、内定先の情報を記入すると考えておくと良いでしょう。
公式サイトなどで内定者の申し込みについて詳細な説明を用意している企業もありますので、改めてチェックしてみてはいかがでしょうか。
消費者金融をはじめ、金融機関に借入商品の申し込みをする時には、少なからずの証明書類が求められます。通常の申し込みであれば、本人確認証と(借入希望額が50万円以上の場合)収入証明書で済むのですが、内定者は少し異なります。
内定者が申し込みをする時には、企業から送られた採用通知書や、それに準ずる「就職予定が証明できるもの」を提出するように求める金融機関が多いため、申し込みの時には用意をしておく必要があります。
採用通知書、あるいは内定通知書と呼ばれるものが手元にない場合、就職予定の証明が難しくなるため、審査に通過する可能性が低くなることを覚悟しなければいけません。
内定者が申し込みの時に必要とされる書類をまとめると、以下のようなものになります。
必要書類 | 利用可能書類 |
---|---|
本人確認証 | 運転免許証、保険証、パスポート、 その他各金融機関が指定する証明書 |
収入証明書 | 確定申告書、給与明細書、納税通知書、 その他各金融機関が指定する証明書 |
内定を証明できるもの | 採用通知書、内定通知書 |
本人確認証にある「保険証」は、学生の人、事情がある人によっては、ご家族などの扶養扱いになっていることが多いでしょう。その場合でも問題なく利用することができます。要は本人であることを証明できれば良いのです。
また、できれば顔写真が入ったものが望ましいと言われていますので、保険証よりは運転免許証やパスポートといった物の方が便利です。
収入証明書の準備が難しければ、借入希望額を50万円未満にしておくと良いでしょう。更に言えば、内定者で審査に通りやすいのは、借入希望額が低額である人です。欲張らずに必要なだけ希望した方が賢い方法だと言えそうですね。
消費者金融でお金を借りる時、必ず行われるのが在籍確認です。消費者金融、キャッシングブランドによっては、書類の提出のみで在籍確認を済ませる方針のところもありますが、基本的には電話での確認が主流となっています。
まだ働いていない内定先ですが、本当に内定が取れているかどうかを確認するため、消費者金融のスタッフが電話をすることになります。
消費者金融の社名は名乗らず、個人名などで電話をする上に、もちろん審査のための在籍確認だと話すこともありません。プライバシーは守られ、内定先に借入を知られることはないので安心して下さいね。
最近では内定者以外の在籍確認でも、このような回答をする企業が増えているため、消費者金融側も様々な対応を行っています。
内定者の在籍確認の場合、はっきりと「そのような者は社員におりません」という返答をされない限り、在籍を否定されたという扱いにはならない方針を取っている金融機関がほとんどなのです。
こういった場合は勤務を開始してから改めて在籍確認の電話をかけたり、他の方法での在籍確認を提案するはずですので、過度の心配をする必要はないでしょう。
必要書類の件で少し触れましたが、今度は利用限度額について考えてみましょう。
基本的に、内定者の利用限度額は低めに設定される傾向にあります。
借入したい額に届かないかもしれないのですが、これが現実だと理解しておくべきかもしれません。特に過去、消費者金融などで借入をした経験がない人は、返済能力を証明する情報(信用情報と呼ばれるもの)が全くないわけです。
学生時代に借入をしていたとしても、内定者としての申し込みの場合、過去とは収入環境が異なるため、やはり返済能力の証明が難しい状況です。
貸し倒れを最小限に防ぐため、消費者金融側は利用限度額を相当低く設定した上で審査に通過させることがほとんどになります。
また、いくら内定が出ているとはいえ、まだ就労状態にない人が、無理な借入をしないようにする対処法のひとつだとも考えられます。消費者金融界の名言「ご利用は計画的に」、こういう時に身に染みるものですね。
利用限度額が低いままだと困るなあ、と言う人でも、実際に働き始めてしまえばその心配を解消することができます。
それまでの利用限度額内で借入をし、順調な返済をしていれば、働き始めて数ヶ月で利用限度額を増やすことができます(増枠)。10万円だった限度額が20万円、30万円などにアップしますよ。
また、消費者金融、金融機関によっては、働き始めて数週間、早ければ数日で増枠可能である通知を送ってくることもあるようです。必要なら増枠の申請手続きをすると良いでしょう。
増枠の時には改めて審査が行われます。この時に重要視されるのは、「過去の借入を期日通りに返済しているか」という点です。
一度でも返済日に遅れた経験があったとしたら、増枠の審査に通過することがかなり難しくなりますので、日頃から計画的、誠実な返済を心掛けておきましょう。
消費者金融で借入をする時、内定者という立場では、通常の借入よりも面倒が多いなあ、と感じる人がほとんどでしょう。逆を言えば、このちょっとした面倒を乗り越えられる人であれば、問題なく申し込めるというわけです。
銀行カードローンでは特に記載がありませんが、内定者に対しては消費者金融よりも厳しい目を向ける可能性が高く、実際に就職するまでは申し込みを控えるべきでは…と考えるべきかもしれません。
でもどうしても銀行で借りたい、消費者金融で自分の金銭感覚をコントロールする自信がない、と言う時には、やはり銀行をチェックしてみると良いかもしれません。
決して数は多くなく、むしろかなり少ないのですが、いくつかの銀行では、内定者向けの貸付を行っています。カードローンではないため、必要に応じて何度も借りる…という性質のものではありませんので注意しましょう。
ただ、いくつかあると言っても、利用者が非常に限定されるなど、それぞれに特徴があります。利用できる人、できない人に大きく分かれてしまうため、対象者以外の人はやはり消費者金融やその他の方法で借りる必要があるでしょう。
2019年2月現在、調査した限り、内定者向けにリリースされている商品は上記の6つとなっています。きらぼし銀行は旧都民銀行のことです。
上記を見て分かる通り、大手銀行と言うよりは中小の銀行、労働金庫と言った、小規模で限定的な金融機関が取り扱っている商品となります。
キャッシングやカードローンのような利便性が期待できるわけでもありませんので、利用方法をよりしっかり、細かく考える必要がありそうですね。
利便性は低いとはいえ、内定者向けの貴重な融資商品です。人によってはキャッシングやカードローンよりもこちらの方が良いかもしれません。それぞれのスペックを簡単に比較してみました。
名称 | 限度額、金利 | 申し込み資格 |
---|---|---|
きらぼし銀行 「大学卒業予定者ローン」 |
50万円、8.8% | ・20歳以上30歳未満 ・内定先が東京、その周辺 |
武蔵野銀行 「むさしの新卒予定者応援ローン ROOKIE」 |
30万円、6.0%~8.0% | ・就職後、埼玉県または東京都内に勤務先、もしくは住居がある |
東海労働金庫 「みらいず」 |
100万円、4.7% | ・20歳以上30歳未満 ・愛知・岐阜・三重県内に居住 ・東海三県に勤務予定 |
新潟労働金庫 「就職内定者向けローン」 |
使途によって異なる ※100万円まで保証人不要 |
・18歳以上30歳未満 ・新潟県に居住する新卒予定者 ・Uターン就職者も申し込み可能 |
長野労働金庫 「就職内定者向けローン」 |
100万円、2.5%~3.0% | ・18歳以上30歳未満 ・長野県に居住し、県内企業に内定を持つ新卒予定者 |
静岡労働金庫 「就職内定者向けローン」 |
100万円、2.5%~3.7% | ・18歳以上30歳未満 ・静岡県内に居住、または内定先が静岡県 |
内定者向けのそれぞれのスペックはこのようになっています。高額借入は難しいですが、低金利でおトクに借りられる内容だと言えるでしょう。
問題は対象居住地、勤務先が非常に限られているということです。地方銀行、労働金庫の宿命と言えば宿命ですので、この点は割り切っていくしかなさそうですね。
内定したとは言うものの、まだ収入が安定しているとはとても言い難い状態でお金を借りるには、事前によく計画し、最善の借入先を探すこと、借入金額や返済計画を設定する必要があります。
借入先そのものは、消費者金融のキャッシング等、内定者にも門戸を開いている金融機関はそれなりにありますので、ご紹介した情報を参考に申し込み手続きを行って下さいね。
借入ができても内定中は不自由を感じるかもしれませんが、利用を続けるうち、その問題も解消されていくはずです。人生の新しい門出のため、しっかりした使い方をしていきましょう。