まさかの口座差し押さえ!?解除するまでの手順を徹底説明!

借金の返済が滞れば、業者の手続きによっては口座の差し押さえが行われます。キャッシングやカードローンでの返済遅れも当然適用されますので、事情によっては差し押さえの可能性に溜息をつくことがあるかもしれませんね。

口座を差し押さえられると、生活費などを都合したくてもできない!となってしまい、非常に困りますね。

差し押さえられた口座は永久に使えなくなってしまうのでしょうか?差し押さえ条件や差し押さえ解除の方法を知っておきましょう。

差し押さえの条件は?強制執行前に返済努力を!

差し押さえとは、借入の返済が滞った際、強制的な返済方法として実行される回収手段のひとつです。簡単に実行されるわけではなく、以下のような条件の成立が必要となります。

  • ローンの返済が滞っている、あるいは税金の未納
  • 債権者(金融業者、役所等)が裁判所に申し立てをする
  • 裁判所が申し立てを認め、差し押さえ命令を出す

借金や税金を滞納した場合、金融業者や役所など、いわゆる債権者が裁判所に差し押さえの申し立てをし、認められた時に初めて差し押さえが可能となります。

差し押さえの対象となるケースは、長期間の滞納や悪質な返済態度であることがほとんどで、短期間の滞納の時にはほぼ対象外となります。

とはいえ、滞納はもちろん良いことではありません。もし借金の返済が苦しい時や、税金をすぐに納められない場合には、早めに窓口に相談しておきましょう。

相談をするだけで、相手の対応はかなり異なってきます。カードローンなどの返済であれば、返済額や返済期間の見直しを提案してくれることがほとんどですし、税金は少額ずつの分割払いに変更してもらえる可能性が高くなります。

差し押さえまでの流れは?段階を踏まれている間に対処するべき!

差し押さえは突然行われるわけではありません。債権者や役所が定められた手順をいくつかこなした上で、それでも無駄だと判断された時に初めて行われます。

差し押さえまでは、滞納者に対して必ずアクションがあります。アクションがあったら早い段階で対応し、差し押さえを回避していきましょう。

ローン関連の滞納による差し押さえまでの手順は、以下のように定められています。

順番 名称 内容
手順1 支払督促申立書 裁判所から送付される。
一括で返済するか、あるいは二週間以内に異議申し立てを行う必要がある。
手順2 仮執行宣言付支払督促申立書 手順1を二週間放置すると送付される。
二週間以内に異議申し立てをしなければ差し押さえが実行される。
手順3 差押命令正本 手順2を放置すると送付される。
差し押さえが実行され、金融機関の口座から該当金額が引き落とされる。

裁判所を通じ、金融業者からの支払督促申立書が送付された時点で、既に差し押さえが視野に入れられているということになります。

定められた手続きを踏まなければ差し押さえが実行されてしまいますので、早めに対処しましょう。

また、税金滞納による差し押さえまでの手順は以下のようになっています。ローン関連と異なり、税務署から直接送付されます。

順番 名称 内容
手順1 督促状 支払い期限が過ぎた際、最初に送付される。
記載された期限までに返済すれば問題ない。
手順2 催促書 督促状よりも厳しい態度で返済を求められる。
内容証明郵便で送付されるため、より法的な意味合いが強くなる。
記載された期限までに返済すれば問題ない。
手順3 差押予告書 最終通告所となる。
記載された期限までに返済できない場合、差し押さえが実行される。

名称は違いますが、裁判所を通さないということ以外はローン関連の差し押さえ手順と同じく、三段階が必要となっています。こちらも早く対処しましょう。

差し押さえられないお金もある?福祉目的や年金は対象外

差し押さえは対象の口座に入金されている貯金全額となることが基本です。ここから本来支払うべき金額を算出し、引き落とされる決まりです。

しかし、お金の種類によっては、差し押さえの対象外となるものもあります。

  • 生活保護費
  • 児童手当
  • 老齢年金
  • 恩給

この4つは差し押さえが禁止されています。たとえ口座に上記のお金が入金されていても、債権者や役所は差し押さえとして引き落としをすることができません。

ただ、児童手当に関しては注意が必要です。基本的には差し押さえの対象外となるのですが、裁判で差し押さえを可能とした判例も出ています。

とはいえ、児童手当はお子さんの権利です。差し押さえの対象にならないよう、万一差し押さえの手順が開始された時には、急いで窓口に相談してみましょう。

差し押さえはいつ?回数は?基本は最初の1回のみです

残念ながら差し押さえが実行されてしまう時について考えてみましょう。差し押さえが実行される(引き落としが行われる)タイミングや回数は以下の通りになっています。

  • 差し押さえの実行日は告知されず、突然行われる
  • 口座にある金額のみが差し押さえられる
  • 差し押さえが実行できるのは1回のみである

差し押さえの実行日は告知されません。債務者に事前に告知すると、口座からお金を全額引き出しておいたり、他者に譲渡してしまい、差し押さえ分の金額が回収できなくなる可能性があるからです。

差し押さえの対象は口座にある金額のみとなりますので、先に預金隠しをされてしまうと、債権者は取りはぐれてしまうということですね。

最大のポイントとしては、「差し押さえは1回しか実行できない」というもので、もしこの時に金額が足りなくても、その後に入金されるお金(給料など)を追加で差し押さえることはできません。

もし差し押さえをされても、その後に給料などの入金があれば、生活が脅かされるほどのペナルティとはならないことがほとんどでしょう。

全額ではないものの…お金以外に失うものもあるのが差し押さえ

差し押さえは1回のみ、足りなくても再度の引き落としはされない、と分かった時点で、「じゃあそんなに深刻に考えなくていいか!」と開き直りたくなる人もいるかもしれません。残念ながらそれは避けるべき考え方です。

差し押さえが実行されると、確かに金銭的なペナルティとなりますが、金銭は働くことによって回復することができますすよね。しかし、差し押さえで失うものはお金だけではないのです。

  • 差し押さえは給与にも及ぶため、勤務先に知られる可能性が非常に高い
  • 勤務先の信頼を失いかねない
  • ただし差し押さえを理由に解雇、降格は違法

差し押さえは給料が対象となることもあります。勤務先の経理が手続きを一部行うため、勤務先の人に差し押さえが知られることがほとんどです。お金にだらしがないと思われ、信頼を損ねるかもしれません。

ただ、差し押さえを理由として、社内で何かしらのペナルティを課すことは違法となります。

解雇や降格など、本人に不利になる対応は取られませんので、その点は安心しておきましょう。

回避のためには?弁護士や債権者に素早く相談が最善です

差し押さえは回避したいけど今すぐ返済できるお金がない!と言う時でも、回避のために取れる手段はいくつか存在します。

  • 弁護士に相談する
  • 債権者に相談する

弁護士に相談すると報酬が発生しますが、差し押さえを回避できる打開策が見つかる可能性が一気に高まります。また、タイミングが合えば行政が主催する無料弁護士相談を利用できることもあります。

金融業者や税務署に直接相談してみるのも良い手となるでしょう。ローン商品ならより返済しやすい状況にしてくれることも多く、相談してみる価値は充分にあります。

ここで気を付けておくべきなのは、差し押さえを回避するための預金隠しを絶対にしてはいけない、ということです。

対象となる口座から、差し押さえ回避のために多額のお金を降ろしたりすると、預金隠し(資産隠し)とみなされ、最悪の場合は「強制執行妨害」という罪状に問われることになりかねません。

強制執行妨害は、3年以下の懲役、もしくは250万円以下の罰金という非常に厳しいペナルティが定められています。これなら差し押さえを素直に受けておいた方がよほどましだったと思えることは間違いありません。

給料全額持って行かれる!?上限は四分の一まで!

口座の差し押さえで滞納金を回収できなかった場合、債権者や役所が次に取る手段としては、「給与の差し押さえ」があります。言葉の通り、給料を直接差し押さえてしまうものです。確実に会社に知られることになります。

会社に知られて気まずい思いをするのはもちろんですが、やはり気になるのは「全額差し押さえられたら生活できない」という心配ですよね。しかし、法律はそこまで冷酷にできてはいないようです。

  • 給与差し押さえの場合、上限は四分の一までとなっている
  • 給与から法定控除額を引いた金額が対象となる
差し押さえとして給与から回収できるのは、法定控除額を引いた残りの金額の四分の一までと規定されています。これ以上は違法となりますので、生活を脅かすほどの金額を回収されることはありません。

法定控除額は個人の環境によって変わってきますが、毎月の給与明細で確認できます。どうしても差し押さえが回避できないと分かった時には、どれくらいの金額が引かれるかを確認しておくと家計管理の役に立つでしょう。

法定控除って何?会社独自の控除とは違うモノ

会社員なら必ずあるのが控除です。給与差し押さえでも深く関わる控除ですが、給与明細にある控除項目は、差し押さえの計算の際に適用されるもの、されないものとに分かれています。

  • 差し押さえ計算に利用されるのは法定控除のみ
  • 社内の積立金や共済費は協定控除と呼ばれ、対象外となる
  • 住宅ローンも対象外となる

法定控除は税金(所得税、住民税)と社会保険料が該当します。会社で行われる独自の控除は協定控除となり、差し押さえの計算で考慮されることはありません。

控除を引いた残高が33万円以上なら注意!差し押さえ金額が変わる!

給料の四分の一以上を差し押さえることができないため、計算する側としては簡単だと言えます。ただ、控除を引いた残高が33万円以上になる時には、考え方が少し変わって来ます。

  • 控除を引いた残高が33万円以上になる時には注意
  • 33万円以外のお金が全て残高対象となる

例えば、残高が20万円なら、差し押さえできる金額は四分の一となる5万円までになりますよね。この5万円を超える滞納金があったとしても、差し押さえは5万円までしか行えません。

対して、残高が50万円以上だったとしましょう。この時には四分の一の考え方ではなく、「33万円以外=(この場合は)17万円」が全て差し押さえの対象となります。滞納金が17万円以内なら、全て差し押さえられます。

四分の一を超えたら違法でしょう!?と驚かれるかもしれませんが、「四分の一と33万円の場合、33万円ルールが適用される」ということになるのです。

差し押さえはデメリットだらけ!計画返済が崩れたら早めに相談!

お金を借りることは返済することと切っても切り離せない関係です。もちろん返済計画を立てて借入をするものですが、どうしても計画が狂うこともあるでしょう。

計画が狂ったとしても、差し押さえになる前にできることは必ずあります。支払督促申立書が届いた時点で、できることを全て実行しておけば、差し押さえを回避することが可能です。

事情は人それぞれですが、差し押さえは大きなストレスになります。家計に直結し、不便な生活にもなってしまうでしょう。可能な限り避けておくべき事態ですので、万一の時には早め早めの行動を心がけたいものですね。