マイナンバーはOK?消費者金融で使える証明書類と注意について

消費者金融に借入の申し込みをする時、必ず様々な証明書類を求められます。特に本人が確認できる身分証明書、収入証明書については、各消費者金融によって詳細に決められていることが多いようです。

証明書の提出は法律で決められていますので、例外なく準備が必要です。しかし、実際に利用できる証明書はどのようなものになるのでしょうか?

また、消費者金融の場合、借入したい金額によって提出する証明書類が異なって来ます。事前に準備するべき証明書類を考えてみましょう。

どうして必要なの?証明書類は犯罪を防ぐ最重要アイテム

すぐにお金を借りたい時、証明書類を用意するのが面倒だと感じてしまうこともありそうですよね。かと言って、そんなものなくても良いじゃない!とするわけにもいきません。証明書類には重要な意味があるのです。

  • 申込者と借入希望者が同一人物であることの証明
  • 確実に返済ができるかどうかの証明
  • 証明書類の提出は結果的に犯罪防止にも繋がる

証明書類があれば、申込者が借入希望者と同一人物であることの証明が可能です。同一人物なのは当たり前でしょ?と考えるかもしれませんが、もしかすると盗んだ書類でお金を借りようとする犯罪者がいないとは言い切れません。

証明書類によって収入を明らかにし、借り過ぎを防ぎ、確実な返済ができる金額だけを借りる(業者側は貸付する)ことができます。これに加え、犯罪関係者に脅されて多額の借金をしなければ…という事態も防ぎやすいですね。

結果として、証明書類の提出は、本人の返済能力を確認すると共に、予想し得る犯罪を未然に防止する役割を果たしています。

もちろん本来の意味は本人の返済能力に関する審査に使うためですが、提出することにより、本人や周囲が犯罪に巻き込まれる可能性を潰していけるというわけですね。

消費者金融側にも重要!貸し倒れを防げる最大の手段

証明書類の提出により、消費者金融は詳細な審査を行います。犯罪を防ぐ意味もある証明書類ですが、消費者金融にとってはもちろん、別の判断材料として利用することにもなります。

  • 申込者の年収や勤続年数等により、返済能力が分かる
  • 返済能力に応じた適切な利用限度額を設定できる
  • 結果として貸し倒れを防げる可能性が高くなる

証明書類により、ある程度詳細な個人情報が消費者金融側に渡ります。もちろん、

個人情報保護法に則り、消費者金融側が外部に申込者の情報を漏らすことはなく、あくまで社内と信用情報機関のみでの利用となります。

【貸金業者における個人情報の取り扱い】

消費者金融を始めとする貸金業者には、自社商品(キャッシング、カードローンなどの融資商品)への利用申し込みをする申込者の個人情報を、信用情報機関に登録する義務があります。

貸金業法で定められた義務であり、怠ると法律違反となるため、申込者や貸金業者側の希望や意思で登録を避けることはできません。

ただし信用情報機関の情報を閲覧できるのは、貸金業法や銀行法において定められた関係者と、個人情報の持ち主である本人のみとなっています。友人や知人、ご家族、その他の第三者が閲覧することはできません。

個人情報は信用情報として取り扱われることになります。この信用情報を元に、消費者金融などの業者は貸付をするかどうかを審査するわけですね。

審査に通過するということは、申込者に返済能力があると判断したということになります。返済能力のない人にお金を貸すことはできません。もし貸してしまえば、返済してもらえずに貸し倒れになってしまうことも。

貸し倒れになれば直接的な損害となります。業者にとって喜べることではありません。このような貸し倒れを防ぐためにも、証明書類の提出は必須だと言えるのです。

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必要書類を揃えよう!申し込み前に準備が大前提

必要となる書類は、ほとんどの消費者金融で以下のものを求められることになります。

  • 身分証明書(本人確認証)
  • 収入証明書
  • (自営業者は)事業内容が分かる指定証明書

身分証明書はほとんどの人が予想し、手元に用意してあることでしょう。どんな消費者金融でも必ず提出しなければならないものですので、もし何もないという人は、申し込みの前に早急に準備する必要があります。

収入証明書は全ての人が提出する必要はありません。消費者金融側が貸金業法や自社の方針に則り、必要であれば提出を求めることになっています。

また、自営業者の場合、ほぼ必ず事業内容(経営成績など)が分かる証明書類の提出が必要となります。これは消費者金融によって指定されるものが違いますので、事前に調べておくと良いでしょう。

これらの証明書類の提出のタイミングは消費者金融によって変わって来ますが、必ず必要になることは間違いありません。後から準備をしては時間がかかってしまいますので、申し込み前に揃えておきたいですね。

身分証明書は幅広い!免許証からマイナンバーカードまで

どんな消費者金融でも絶対に必要になるのが、本人が確認できる身分証明書です。本人確認証とも呼ばれます。身分証明書に利用できるものは以下の通りです。

証明書類 備考
自動車運転免許証 顔写真付きのため証明能力が高い
最も利用されることが多い
企業によっては第一に指定する
個人番号カード
(マイナンバーカード)
顔写真付きのため証明能力が高い
運転免許証を持っていない人が指定されることもある
健康保険証 顔写真がないため優先度は低い
同時に公共料金の領収書等を指定されることもある
(水道、ガス、電気、NHK等)

最も適しているのは自動車の運転免許証だと言われています。

公安委員会が発行し、偽造もしにくく、社会的に信頼度が高い上に、顔写真がついているので、本人以外は持ち歩きにくいものですよね。

運転免許証を持っていない人の場合には、個人番号カード(マイナンバーカード)の提出が指定されることも増えています。こちらも運転免許証同様、社会的な信頼度の高さや、本人以外の所持が難しい点が評価されます。

どちらも持っていない人になると、健康保険証の提出が望ましくなります。ただしこちらには顔写真が付いていないため、証明能力が低いと判断されることもあり、同時に公共料金の領収書等を提出することで信頼度を高めます。

健康保険証と公共料金の領収書等を同時に出すのは少々手間ですので、申し込みを機に、自治体でマイナンバーカードを発行してもらうのも良いかもしれませんね。キャッシング以外でも充分に役に立ってくれるはずですよ。

マイナンバーカード提出時の注意!ナンバーと本籍地は隠すこと

身分証明書は本物を送るわけではなく、写し(コピー)を同封したり、申し込み方法によっては携帯電話で撮影した写真の添付になることがあります。いずれにせよ、本物を送る必要はありませんし、送られてもスタッフが困ります。

この時、マイナンバーカードを利用する人は、提出前に以下の点に注意して下さい。

  • マイナンバーと本籍地を隠してコピーする

2018年現在、消費者金融をはじめ、金融機関に対してマイナンバーや本籍地を提出する義務はありません。あくまで「マイナンバーカードで証明できる個人情報」のみを提出すれば良いのです。

コピーや写真を撮る時には、紙などで該当部分を隠すと良いでしょう。

もしもマイナンバーなどを知らせるように求める業者がいれば、2018年9月の段階では、なぜその必要があるかを質問してみるべきです。

マイナンバーは制度上、非常に便利なものではあるのですが、一歩間違えると悪用も可能だと言われています。望まない犯罪に巻き込まれないよう、コピーや写真撮影時には充分注意して下さいね。

少し詳しく!マイナンバーカードの将来的な取り扱われ方

2018年9月現在、マイナンバーカードに記載されているマイナンバーを金融機関に通知する義務はありません。キャッシングやカードローン、その他の融資関連の申し込みでも、貸金業者、銀行を問わず、同様となっています。

しかし2020年に向け、マイナンバーを銀行口座に紐づけても良いのでは、という法案が出ていることも事実です。税金の滞納などに対応するためとは言えますが、マイナンバーの取り扱いが変わってくるかもしれません。

消費者金融のような金融機関に義務づけられることは考えにくく、申し込みや借入に対して影響が出る事態にはまずならないはずですが、疑問や心配がある人は、申し込みや利用の都度、申し込み先に確認してみると良いでしょう。

借入希望額が鍵!収入証明書が不要なケースとは

身分証明書の次に重要とされる証明書類は、申込者の返済能力の評価に直結する収入証明書です。お勤めの人と自営業の人ではやや異なって来ます。

証明書類 備考
給与明細書 直近の2~3ヶ月分を求められることが多い
企業によっては第一に指定する
源泉徴収票 収入状態が分かりやすいため有用とされる
その他数種 住民税決定通知書、確定申告書、
所得証明書など企業によってそれぞれ指定する

お勤めの人の場合、給与明細書や源泉徴収票が最も分かりやすいでしょう。

給与明細書の場合には、直近の2~3ヶ月分を求められることが多いようです。

また、ボーナス月の給与明細書を指定されることもあります。

その他の種類になると、住民税通知決定書や確定申告書、所得証明書が挙げられます。これはお勤めの人よりは、自営業の人、年金受給者の人が利用しやすい証明書となっています。

必須ではない?収入証明書の提出が不要なケース

収入証明書の提出は、身分証明書と違い、必須とされているわけではありません。貸金業法により、提出する条件が決められています。

  • 借入希望額が50万円未満の場合には提出しなくても良い

申し込みをする時、借入希望額を記入する項目があります。この項目で50万円に満たない金額を希望するのであれば、原則として収入証明書の提出が不要となります。

特にお勤めの人であれば、勤務先が分かれば返済能力の証明がしやすいため、原則に則り、収入証明書を提出しなくても良いことがほとんどです。

ただしあくまで原則ですので、消費者金融側が必要とすれば、提出をすることになります。申し込みの段階で提出の要請連絡が来るはずですので、その時には速やかに提出するようにしましょう。

自営業者と一定条件の会社員は注意!50万円未満でも必要なケース

原則として50万円未満であれば収入証明書の提出は不要なのですが、50万円未満でも提出を求められる立場の人がいます。

  • 自営業者の人
  • 過去の信用情報に多少の問題がある人
  • 他社借入と合計して一定の金額を超える借入希望額の人

自営業の人は、お勤めの人よりも収入面に関して厳しい審査が行われることが多いようです。借入希望額に関わらず、給与明細などがないため、経営状況が分かる事業証明書や、確定申告書の提出が求められます。

また、お勤めの人の場合でも、過去の信用情報に問題があったり、他社から既に借入があり、今回の借入希望額で合計が一定の金額を超える時には提出を求められます。

一定の金額は消費者金融によって異なりますが、おおむね100万円以上になる時に提出を求められることが多いようです。多重債務となっており、望ましくない状況ですので、審査に慎重になるのも仕方がないと割り切りましょう。

証明書はあなたの信用!緊急時に備えて揃えておこう

キャッシングをする時には必ず何らかの証明書類が必要です。しかし、キャッシングをする時は、大抵緊急時、思いもよらない時が多いですよね。そんな時に書類が揃っていなかったら大変です。

いつもキャッシングのことを考えておくべき、とまでは言いませんが、キャッシング以外にも突然証明書類が必要になることもあるかもしれません。そんな時に備え、最低限の書類を手元に準備しておくのも良いのではないでしょうか。

特に収入証明書になってくると、即日で用意できないこともあるかもしれません。いざという時に慌てないよう、引き出しの中に一揃い入れておくと安心ですね。