夢のマイホームをいざ購入!そんな時に選ぶ住宅ローンですが、もちろん審査が待っています。よく聞くのが、「カードローンを使っていると住宅ローンの審査に通らないの?」という心配事。
実際のところ、絶対に大丈夫、絶対に無理、と言い切ることは難しく、ケースバイケースとも言えます。もちろん、カードローンを絶対に使っていてはいけない!というわけでもありません。
住宅ローンに申し込む前に、安心できる材料を探し、徹底的に対策を練ってみましょう。住宅ローンもカードローンもおトクに使う方法はあるのでしょうか。
今時はカードローンを利用する人が多い時代です。それなのに住宅ローンの審査に影響が出るという噂は心穏やかではいられませんね。実際に影響があるのでしょうか。
カードローンの契約をしていると、住宅ローンの審査に通らない!という噂の理由は、おおむね以下の通りだと考えられています。
こんな理由で「住宅ローンの審査に通らない」と考えてしまうようです。確かにいずれも一理ありそうな内容ですので、やはり本当なのかと信じてしまいそうになるのも無理はありません。
はっきり言えば、カードローンの契約が信用情報の履歴に残っていると、住宅ローンでチェックされることは間違いありませんが、全ての人が審査に通らないと断言することもできないというのが事実です。
では、どのような人が住宅ローンの審査の際に厳しい目で見られてしまうのかを考えていきましょう。
カードローンを持っている以上、住宅ローンの審査で厳しい目を向けられることは避けにくいことです。特に以下の人は、審査でかなり悪影響が出てしまうことを覚悟しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
借入状況 | 借入金額が残っている状況 (完済していない状況) |
返済態度 | 過去に遅延や延滞、滞納の記録がある |
その他 | 法的な整理経験がある (自己破産など) |
住宅ローンの審査の時には、信用情報を照会されることになります。この時に個人の金融情報が事細かに知られるため、クレジットヒストリーに傷があったり、融資元が懸念するようなことがあれば、マイナスの影響が出るでしょう。
まず、利用残高が残っている場合はかなり厳しくなります。住宅ローンの申し込みは、基本的に完済してからの方が審査通過の確率が格段に跳ね上がると言われています。
完済していたとしても、過去の返済態度が重視されます。延滞や滞納などがあれば、やはり相当なマイナスポイントとして捉えられるでしょう。
法的な債務整理経験の記録はもはや論外です。審査に通らないことは確定です。
しかしあくまで「法的な」ものであり、おまとめローンなどの利用による精算は問題ありませんので、その点は考えすぎないようにしましょう。
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審査に通らないという噂の原因を見てみましたが、カードローンを利用したからと言って、すぐさま住宅ローンの審査に落ちるわけではないということもまた事実です。
信用情報は面白いもので、マイナス面の情報が残っていることもありますが、プラス面の情報もしっかり残っているものなのです。以下のようなことに心当たりがある人はいませんか?
信用情報には、基本的に2年~5年程度の期間、様々な記録が残ります。借入回数や金額、返済態度、全て記録されていると考えて良いでしょう。
信用情報を参照された時、上記のような内容であれば、住宅ローンの審査に重大な悪影響を及ぼす心配を過度にする必要はありません。
いわば、「カードローンを利用していたとしても、緊急時のみの借入に限定し、日常的に頻繁に使わず、誠実に遅れなく完済している」という記録であれば、あなたの信用情報には何ひとつ傷がついていないのです。
また、カードローン利用者が住宅ローンに申し込む時のベストな方法のひとつとして、「申し込む前にカードローンを解約しておく」というものがあります。これはもう借金をするつもりがないという意思表示にもなります。
尚、住宅ローンの審査に通った後にカードローンを再度契約することは何も問題ありません。必要に応じて利用を考えて行くとよさそうです。
「住宅ローンの前にカードローンの全額返済は難しいな…」と考えている人は、こんな噂も聞いたことがありそうです。「カードローンの借入分を住宅ローンにまとめることができるのでは?」というもの。
結論から言ってしまうと、カードローンの借入と住宅ローンをまとめることは非常に難しく、銀行側はまず取り合ってくれないと考えておいた方が良い考え方です。
カードローンと住宅ローンは、基本的に性質が違います。と言うのも、住宅ローンには「住宅ローン減税」という税制が関係します。住宅ローン金額や所得によって最大40万円の減税が受けられるというシステムですね。
このような危険性を考えると、銀行側が借金を住宅ローンでまとめることに消極的である理由が分かりますよね。
また、銀行によってはカードローンを持っているだけで審査に落とすということもあるようです。やはり申し込み前に、一度カードローンを解約しておくことがベストなのでしょう。
一括でカードローンの返済を済ませてしまうのは難しい、でも住宅ローンもできれば早めに申し込みたい。こんな人も多いのではないでしょうか。住宅ローンの返済期間を考えれば、それも当然だと言えますね。
そこでおすすめしておきたいのは、現在のカードローンの借入残高を借り換えるということです。
おまとめローンの名称で知られる借り換え商品は、複数の借金をまとめるものだというイメージも強そうですが、「金利の低い商品に借り換えて利息分を減らす」ということにも向いています。
利息が減るということは、結果として返済総額が減るということに繋がります。
利息が減る分、元金の返済に回せるお金が増えて行くはずですね。繰上げ返済なども使ってどんどんカードローンを完済に近づけて行くことができます。ボーナスの時期にはドカンと大きな額を返済することも可能ですよね。
借入残高や月々のカードローン返済額が多いと、借り換えをしても住宅ローンに申し込むまでに時間がかかってしまいそうです。ただ、そこで「返済比率」というものに注目してみましょう。
返済比率と言うと面倒そうな単語に聞こえますが、要は「この返済額が家計のどの程度の割合を占めているか」という意味です。
理想的な返済比率は、「返済額が家計の3割(30%)」だと言われています。月に30万円で生活しているなら、30%は9万円。「全ての借金の返済」をこの9万円に抑えられるかがどうかがポイントになります。
カードローンの返済が残っていても、住宅ローンの月々の返済と合わせて30%以内、あるいはそれ以下に収められる可能性があるのなら、銀行で相談してみると良いかもしれません。
特におまとめローンなどの借り換え商品は、月々の返済額を低く抑えられることで有名です。また、「住宅ローンのために積極的に借り換えをする」という行為は、銀行にプラスの印象を持たせやすくなる一面もあります。
このようなものが「カードローンを利用したからと言って必ずしも住宅ローンの審査に通らないわけではない」という理由になるのですが、もしも納得できたのなら、ぜひ前向きに頑張ってみて下さいね。
カードローンを早めに完済してしまう、または返済比率を低くするなら、やはり借り換えが一番の近道です。借り換えは「おまとめローン」という通称でよく知られており、銀行や消費者金融から提供されています。
借り換え商品の中にも、多くの種類があります。当然ですが金利もそれぞれ違ったり、商品ごとの特徴も見受けられます。
また、同じ返済比率を抑える目的だとしても、消費者金融よりは銀行に借りた方が、銀行側の印象も良くなります。消費者金融は悪いものではないのですが、やはり同業の商品を高く評価したいのかもしれませんね。
先にも少し触れたのですが、住宅ローンのためにカードローンを清算したり、解約をしたという結果になっても、二度とカードローンが使えないということはありません。
カードローンには総量規制がありますが、住宅ローンの借入分は総量規制にあてはまらず、カードローンの審査そのものへの悪影響を心配する必要はないのです。
住宅ローンの審査のためにカードローンを解約していても、再契約や新規商品の申し込みができます。むしろ住宅ローンを組めるほどの社会的信用と返済能力があると認められ、審査に良い影響が出る可能性もあるでしょう。
ただ、返済計画はしっかりとしたものを用意してから契約を行いましょう。カードローンを再契約したために、住宅ローンの支払いが滞ったりしてしまえば、今まで以上に信用情報に大きな傷がついてしまいます。
カードローン利用者は住宅ローンの審査に通らないという噂を検証しました。結果として、「信用情報に傷がなく、現状で多額の借入がなければ(あるいは完済していれば)その限りではない」ということが分かりましたね。
もちろん、住宅ローンの申し込み時にはカードローンの完済、解約が良い影響を与える可能性が高いです。かと言って今後まったくカードローンを利用してはいけないということもありません。返済比率についても注目して下さい。
何と言っても一番重要なのは信用情報だ、ということも明らかです。しかし過剰な心配をする必要もなく、堅実な借入をし、誠実で期日通りの返済をしていれば、あなたの信用情報はどんどん高くなっていきますよ。